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がん検診Q&A

がん検診(胃がん・大腸がん) Q&A

Q1:がん検診は本当に有効なのですか?

がん検診は、救命できる時期に、つまり早期にがんを発見することによってそのがんで死なないことを目的として行われています。がんの部位によって、また、検診に用いる検査の種類によって検診の効果の程度は異なります。検診の有効性に関する多くの研究によって、X線検査による胃がん検診と便潜血検査による大腸がん検診については、それぞれのがんに対する死亡率減少効果が確かめられています。

Q2:がんで精密検査が必要と言われました。どの医療機関へ行けばよいのですか?

消化器がんの診断と治療について十分な技術を持った医療機関において精密検査を受けることが必要ですので、なるべく早くかかりつけの先生や保健婦さんなどと相談して下さい。

Q3:がん検診がいつ、どこで行われているのか知りたいのですが。また、がん検診を受けるのにお金はいくら必要ですか?

がん検診の実施日時や場所、費用については市町村により異なりますので、居住地の市町村担当窓口に問い合わせて下さい。

Q4:忙しくてなかなかがん検診にいけないのですが。

がん検診は、学校や公民館、市町村保健センター、がん検診センターなどで集団方式で行う方法、いつでも自由に受診できるよう医療機関で行う方法等により実施されていますので、居住地の市町村担当窓口に照会してみて下さい。また、職場でも検診をやっていますので担当課に問い合わせて下さい。

Q5:昨年、がん検診を受けて大丈夫といわれましたが、今年も受けなければいけませんか。

受けましょう。がんの種類によっては発育が非常に早いものがあり、1年前の検診で異常がなくても安心できない場合があります。

Q6:胃がん検診を受けるメリットは何ですか?

胃がん検診は、胃がんによる死亡を減少させるために行っています。日本で行われた研究によると、胃がん検診を受けることによって、胃がんの死亡の危険は50~60%減少させると言われています。

Q7:胃がん検診ですべての胃がんの発見が可能ですか?

胃がんは、一般には隆起(でっぱり)したり、陥凹(へこみ)したりしてるので、レントゲンや内視鏡での診断は容易です。しかし、ごく初期のがんは、変化が微細で平らなタイプのものがあり、このようなタイプは診断が難しくなります。また、ごくわずかですが、発育の速度が速くレントゲンで描出出来ない状態から急速に発育するタイプがあります。このようながんは、内視鏡でも発見することが困難とされています。また、胃の部位によっては発見が難しいときがあります。

Q8:胃がん検診のレントゲン検査での放射線被曝が心配なのですが。

胃がん検診のレントゲン検査で浴びる放射線の量は、0.6ミリシーベルトとされています。これは、我々が通常浴びている自然放射線(空から降ってくる宇宙線の他、大地からも空気中からも、また、われわれの体内からも放射線が出ます)の年間の量(2.4ミリシーベルト)の4分の1に過ぎません。この微量の放射線が、がんの誘発など人体に影響を及ぼすという証拠は得られていません。

Q9:胃がん検診を受けると必ず精密検査になるので、毎年受ける気になれないのですが。

あなたの胃の変形が強かったり、昔かかった潰瘍の治ったあとが、がんのサインと区別できないためでしょう。そのような胃はがんの集団検診に向かない可能性があります。自分の胃ががん検診に向かない場合、かかりつけの専門医を決めて定期的に内視鏡検査を受けて下さい。

Q10:バリウムが苦手で胃がん検診を受けたくないのですが。

バリウムが苦手な人が胃がんになりにくいという報告はないので、やはりこういう方も専門医で定期的に内視鏡検査を受ける必要があります。

Q11:胃がん検診で精密検査が必要と言われました。がんの疑いが強いのでしょうか?

胃がんは、胃潰瘍(あるいはその瘢痕)、ポリープ、胃炎など、普通にみられる胃の病気とよく似た形態をとっています。胃がん検診では、これら良性の病気とがんを識別できない場合も精密検査が必要と判定します。精密検査になった方の100人に60人くらいはこのような良性の病気で、実際にがんと診断されるのは1人か2人です。特に早期のがんほど、良性の病気との識別が難しくなります。

Q12:精密検査の内視鏡検査が不安なのですが。

最近の内視鏡検査は、以前の胃カメラに比べて断然飲みやすくなっています。内視鏡の専門医がいる医療機関では万が一の事故に対する処置体制も整っているので安心して検査を受けましょう。最近の上部消化管内視鏡検査の事故発生頻度は10万件に2例程度です。また、胃炎や胃潰瘍の原因となるヘリコバクター・ピロリという菌が内視鏡により感染する可能性があるとの報告がありますが、専門医のいる医療機関では、そのことも念頭に置いて内視鏡の洗浄・消毒などの的確な対策がとられています。

Q13:大腸がんは最近増えているのでしょうか。また、その予防策はあるのでしょうか。

大腸がんに罹患する患者さんも死亡する患者さんも増加しています。特にS状結腸がんの増加が著明です。21世紀早々に胃がんを追い抜くと推計されています。日本で大腸がんが増加している主な原因としては、食生活の欧米化(高脂肪・低繊維食)が考えられます。したがって、大腸がんを予防するためには、脂肪を控えめに、繊維の多いいわゆる和風の食事を主体とし、適度な運動をすることが必要です。
しかし、大腸がんと食生活との関係は肺がんと喫煙ほど強い関係ではなく、また食生活を急に改めたからといって、腸内の環境が急に変わるわけではありません。その効果が現れるまでには長時間を要します。そこで40歳以上の人では、将来に向けてライフスタイルを改善するとともに、早期発見・早期治療によるがん死亡の予防がより必要になってきます。

Q14:大腸がん検診を受けるメリットはなんですか。

大腸がん検診は、大腸がんによる死亡を減少させるために行われています。現在日本で行われている便潜血検査による大腸がん検診を毎年受けていれば、受けていない人と比べて、大腸がんで亡くなる危険性は40%以下に減少します。

Q15:大腸がん検診はどのように行われるのですか。

対象は血便、下痢・便秘、腹痛などの腸症状のみられない人です。このような症状のある人は、はじめから病院を受診して下さい。まず、無症状の人に、便にわずかな血液が混入しているかどうかを調べるために、2日間、便を極少量採取していただきます(一次検診)。この検査で陽性になった人は、後日精密検査を受けていただきます。精密検査は内視鏡で大腸全体を観察するか、S状結腸(肛門から約50cm)まで内視鏡でみて、さらに奥はレントゲン検査を行うか、あるいはレントゲン検査のみの場合があります。

Q16:大腸がん検診ではすべての大腸がんを診断することができるのですか。

現在、日本で行われている免疫便潜血検査2日法では、進行がんの約80%、早期がんの約50%を拾い上げることが出来ます。見つけられなかった場合でも毎年検診を受けていれば、4分の3以上は救命可能な段階で発見されます。精密検査で発見できないがんは約1~4%といわれています。もし、検診と検診の間に症状(血便、腹痛、下痢・便秘など)が出現したら、すぐに病院を受診して下さい。

Q17:大腸がん検診で大腸がんが発見されたら治るのですか?

大腸がん検診で発見され、治療を受けた患者さんが5年後まで生存している確率は85%であり、症状が出てから病院を受診して発見された患者さんの67%と比較して、明らかに良い結果が出ています。また、より早期のがんが多く発見されるので、開腹手術をしなくても内視鏡で治療できたり、また人工肛門を作らなくてすむ確率も高くなります。

Q18:大腸がん検診を受けて、不利益なこと(副作用、合併症など)が起こることはないですか?

便潜血検査では副作用はありません。便潜血検査が陽性になった場合、精密検査が必要になります。精密検査は大腸内視鏡検査か、X線検査、あるいはその両方で施行されます。いずれの検査でも腸の中を空っぽにしてから検査をしますので、前もって大量の下剤を飲んでいただきます。非常にまれではありますが検査直前の腸の動きを止める注射で、ショックを起こすことがあります。また、内視鏡検査で腸に穴があいたり、出血することが、起こることがあります。これらの頻度は約0.025%(約4000例に1回)です。その場合は緊急手術が必要になることもあります。
X線検査で受ける被爆量は2~3ミリシーベルトで、われわれが通常浴びている年間の自然放射線(2.4ミリシーベルト:空から降ってくる宇宙線のほかに、大地、空気中、さらには体内からも放射線がでています)と比較して、ほぼ同じ程度です。この微量の放射線が、がんの誘発などの人体に悪影響を及ぼすという証拠は得られていません。

※ 引用文献は厚生省「がん検診の有効性評価に関する研究班」(班長:久道 茂:東北大学医学部長)報告書

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